美人の香り
ヤバイ香りに出会った。
お気に入りのビルに新しい化粧品ブランドが入っていた。
ベビーピンクに包まれたその一角は乙女心をくすぐる。
化粧品のパッケージや鏡なんかの造形も、一時期アナスイにはまった私のハートをわしづかみだ。
でもあまりにも若い娘さん向けな感じがして、私はその前を通り過ぎるだけだった。
先日、ものすごく久しぶりに会う友達とそのビルに行った。
ランチの後これまたお気に入りのお茶屋さんに行く前にその前を通りかかった。
かわいいものが好きで、ガールズトークの馬が合う友人なので一緒にそのお店のテスターを手にとってじっくりと見た。
見れば見るほど好みだった。
今まで集めたアナスイよりもストライクゾーンど真ん中で困った。
なかでもフレグランスに惹かれた。
ジル・スチュアートの香水なんて今までノーチェックだった。
今年の6月に発売されたジルの香水は3種類。
ジャスミンとリリーとヴァニラ。
小さい頃に描いた香水のイメージそのままのボトルに淡い色合いの液体がつまっている。
テスターが染み込ませてあるリトマス試験紙みたいなものを嗅ぎ比べてみると、3種類のうちの2種類が気に入った。
ジャスミンとヴァニラ。
そのどちらかなんて選べない。
ジャスミンはちょっとせつない匂いが混じっている。フレッシュで可憐な香り。
ヴァニラはとにかく甘くて甘くて美味しそう。天使の匂いがあるとしたらそんな香り。
もしこの香りを身につけている女の子から告白されたらすぐ堕ちちゃいそう。
50mで8000円。税込みで8400円のそれを2個なんて今の私にはとーても無理。
年末の宝くじが当たったら即効で買いたい。←あぶく銭頼りってとこが泣きそう…。
ちなみにもう1種類のリリーの香りは清廉な香り。きりっとしてさっぱりしている。
すずらんの香りが混ざっているので、クセがある女性がつけると毒々しい印象になるかもしれない。
大人っぽくさばさばしたイメージの女性よりもふわふわしたいかにもかわいいタイプの女性がつけた方がいいかも。
その逆でジャスミンやヴァニラのあま~い香りはきりっとした大人の女性やユニセックスなタイプの女性がつけるのがいいような気がする。
香りはとてもドラマチックな小道具なので意外性やギャップがあると心に残ると思う。
うまく香りを使って雰囲気や気分を演出すると日常生活もぐっと楽しい気がする。
香りを変えただけで違う自分になったようにも思えるし。
オンナノコはいいねえ。いろんなスパイスをふりかけるだけで変われる生き物で。
スパイスなんてものがなくっても料理はできるけど、あるともっといい。
でもスパイスだけにこだわるのもアレなので、そこは難しいところだ。